北欧スタイル:2007夏号 2007年7月31日
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書店員としては自分の店の売り場は当然、というか必然的にチェックすることになるわけですが、
ぶらぶら見ていると(失言)、北欧関係の特集というものは毎月どこかしらの雑誌が組んでいることが多い、ということに気づきます。
旅行系よりはインテリア誌ですね、主に。教育書系の雑誌でフィンランドが取り上げられることもありますが。
で。
今回見つけたのは僕が愛読している季刊誌:北欧スタイルの2007夏号。北欧のコーヒー特集。
light.
北欧にコーヒー…?
と思っていたのですが、これによると世界のバリスタ世界チャンピオン七名のうち、五名が北欧にいるそうです。
しかも五名のうち四名がコペンハーゲン出身で、しかもしかもそのうちの三名が同じカフェ出身だそうな。
そのお店に行ってみて秘密をさぐる!的な特集が巻頭。
他にも、
〇ストックホルム・オスロー・ヘルシンキ・コペンハーゲンの大手コーヒーチェーンの紙カップのデザインがずらりと集合
→全部素敵すぎ。
〇各店ご自慢の、コーヒーのお供にいかが?な菓子パンたち!→美味しそう!
〇紙カップだけじゃない!アラビアのカップ&ソーサーの特集
〇主要都市の有名カフェマップ&カフェの内装の写真が沢山
→紙がいいから写真が綺麗(おかげでお値段高いんだけどネ)。
…と、ここまででまだ半分。
残りはノルウェーのフィヨルドクルージングとかでかなりお腹いっぱいな内容でした…。
カフェ好きとしてはたまらない内容の一冊。
何気にぱらぱらめくっていたら、ヘルシンキ最大のコーヒーチェーンのコーナーで
ああ行ったことあるかも…というようなお店を発見。
ヘルシンキを夜に歩いているときに雪が降っていてとても寒かったので、
ふと入ってみたのがストックマンデパートの一階にあったこのRobert’s coffeeだったのを覚えています。
まぁ飲んだのはコーヒーではなくホットチョコレートだったのですが。
テイクアウトでまた外に出て歩いていたら、三分もしないうちに完全にコールドドリンクと化していました…(苦笑)
まぁ、あの時は三月だったのでたぶん-10℃くらい。しょうがないとは思いますが。
…考えてみればあの時の店員との会話
「ホットチョコレート下さいな」
「OK、マシュマロ入れられるけどいるかい?」
「ありがとう、お願いします」
が人生初のネイティブとの英会話だったのではあるまいか、と今振り返ると思うのであった。
超反発枕搭載人間 2007年7月26日
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タバコも吸わない。
泣いてもいいし、暴れたって叫んだって適当なものを壊してもいいんだと思う。
まァそんなことしないけどね。可能性のハナシ。
でも、自分のこの悔しさを誤魔化すことだけはしちゃマズい、と思う。
この涙の味を。
眠れずにひたすら考えたこれからの可能性を。
そして、やっぱり忘れられなかったあの風景を。
ついでに神様。
聞いていらっしゃいますか。
あんたが、俺と俺の家族にどんな恨みがあるのか知りませんが、
あんたが何をしようと「絶対に」俺は生き抜いてみせますから。
クソくらえのfuck offで御座います。
アーメン。
凪 2007年7月14日
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今月号のダ・ヴィンチに、『夕凪の街 桜の国』の映画化に際してだと思うんだけど、
原作者のこうの史代と主演の田中麗奈の対談が載っていてちょっと良いことを言っていたので抜粋。
こうの史代(以下K) : 原爆の体験記を集めたものの中に「私は何も知らないから」と言って、ほとんどを語らない人のことが書いてあったんです。
でも帰ろうとすると引き止める。そういう人に出会ったという手記を見た時、私が読んできたものの中にもそういうものがあると思ったんです。
何かを語りたいから、文章を残しているわけで、知って欲しいという気持ちはあるんだろうなと。ただ自分が知っていることがすべてだという気持ちは
原爆の被害を受けた方は思っていない、亡くなった方が本当の被害を知っていると。だから生き残った自分にそれを語る資格はないと、
思っているのかもしれない。
田中麗奈(以下T) : そうなんですね…
K : それは私たちが戦争を知らないのに、語る資格があるのかと悩むのと同じことだと同じことだと思うんです。その人たちが語りたくないからといって、
じゃぁ、聞かないよというのが、親切かどうかということを考えさせられました。
T : 自然に知ることの大切さ。
K : そうですね、言葉の裏を知っていくことの努力。そういう努力を怠らないようにして、そういう姿勢を持ち続けていれば、
自然に語ってくれる人は出てくるわけで、それを受け止めるような気持ちでいることが大切なんじゃないかと思います。
T : 私は戦争を体験していなくても、心を持っている人であれば誰もが平和を語っていいと思う。だからこの映画に参加していることを
「戦争を知らないのに」と批判されることは怖くありません。終戦から62年。体験していないものも語らないと、本当に語られなくなってしまう。
K :そうなんです。今までは体験者が語ることが当たり前だったから、体験していない自分たちが語る資格はないという認識があった。
T :そうですね。
(メディアファクトリー 『ダ・ヴィンチ2007年08月号』P42~43より一部抜粋)
…
確かに、うちら戦争未経験世代にとっては原爆は(戦争もだけど)主に本やネットから"語られる"ものであり、
また機会は少ないけれども被爆者・被災者の方から"語られ"、間違っても自分が語るような代物ではない、
という無意識的な構造があったのだと思う。
それが今年で戦後62年目を迎え、戦争経験世代が段々と減っていくことでその構造に分岐点が訪れている。
つまり語るものが去り行くなかで、語られるだけであった現世代の受身な姿勢がこのまま維持されると
戦争体験が本当に記録だけのものになってしまう。
しかも語るものサイドでさえ、自分たちには語る資格がないという認識がこうの氏曰くあるようで、
ただでさえウケミン傾向の強い日本人としてはこのままでは風化してしまう可能性がある、と。
そこにこの夕凪の街~が一石を投じる役割を果たした、と。
出版されたのが2004年=戦後60周年の前年というタイミングもそこに一役買っているんだろうなぁ。
そういえばアイルランドで授業中に「日本人は原爆を落とされたことに対して、アメリカに怒っているのか?」
と先生に聞かれて言葉に詰まった記憶が。
いや、もう怒ってはいないけれど…うーん…風化させない努力はしている、とお茶を濁したんだけど…
あれは何と答えるべきだったのか、未だにわからない。
…しっかし田中麗奈の相槌が微妙に適当でちょっとニヤニヤしてしまったわ。
water.
七つの夕べ. 2007年7月8日
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何だか進路について色々と悶々と思い悩み、あまりに考えすぎて欝になりかけたので
こっそりうちを抜け出して夜の散歩に出かけることに。
日が沈んだ後の、残り火の残る文月の夕べ。
風は肌に心地よく、
日曜の夜なので出歩いている人もカップルもほとんどいない。
家の後ろにはトトロが住んでいそうな森があるのだけれど、
夜に行って見るとまさに妖精の森。
fairy night.
何も後悔はしていない。
後悔はしていないし、少なくとも自分に嘘をついて生きてはいない。
いつかはきっと今の苦労を笑い話として話せる時が来る。
というよりも、その時のために今努力を積み上げている。
でも、どうしても拭いきれない不安。
今年ダメで、来年もダメで併願先も全てダメだったら、一体自分はどうなるのか。
頭の中ではそういったことが数限りなく浮かんでは弾けて夜空に消えていった。
ふと顔を上げると、歩いている公園の道の横に二本の笹が地面に刺さっていた。
ちょうど自分が通っていた中学校の入り口に近い場所で、
もしかしたら生徒が七夕のイベントか何かで作ったものかもしれない。
そう思いながら、そこに下がっている短冊を眺め始めた。
「〇〇には絶対負けない!」
「中間テストでいい点をとれますように」
といった中学生らしいお願い事が、色とりどりの短冊に綴られていた。
中には、
「改憲は必要なし!」といった中学生らしからぬものも。
(こんなこと言われても願いを叶えようがないような気がするけれど…)
へたっぴな字だなぁなどと思いながら一つずつめくっていく。
…
「だれもひとりぼっちになりませんように」
「〇〇・〇〇・〇〇…が、づっとわらっていられますように」
「日々胸を張って生きる!未来に向かって自分らしく生きられますように。」
うわぁ…純粋。
っていうか…刺さりました。
胸を張って生きる、かぁ。
自分自身には胸を張れるけれど、世の中に対しても胸を張れるかな、今の自分は。
…それって…やっぱりひとりぼっちってことなんじゃないかな。
何だか自分で自分の思考がいたたまれなくなって、
はじかれたように走り出した。
走る走る走る。
会議をしている猫たちを尻目に走る。
ウォークマンのバッテリーが切れても走る。
通行人から何だか不審な目で見られても走る。
簡単にバスに追い抜かれてムキになって全力で走る。
長年走っていなかったせいで足が悲鳴を上げても走る走る。
走っていくそばからがらくたが、胸の中にあった水溜りが、そして思い出が
どんどん降り落ちてアスファルトの地面に音を立てて転がっていく。
息を切らしながら振り返ると、走ってきた道にそいつらが。
まるで道を見失ったヘンゼルとグレーテル。
行き着く先はお菓子の家じゃないけどね。
そして余計なものが全部落ちて自分の体に残っていたのは、
やっぱり自分の選んだこの選択肢以外には、
今の自分が満足する道はないという確信。
破れそうな肺と心臓に足を止めたとき
見上げた視線の先には、
やっぱり自分の家の明かりがあった。
きっとあの二人は天上から月に輝く雲海を酒の肴に
楽しく過ごしたことでしょう。
おわり。
なんだかなぁ… 2007年7月3日
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どうやって時間を過ごしていたのか忘れてしまった感じ。
定年後のビジネスマンというのはこういう感覚なのだろうか。
所在無い。
所在無いので部屋の掃除なぞをしてみる。
気が付くと試験勉強していたせいで、部屋がものすごく汚い。
ベットまわりは埃だらけ
机の角も埃だらけ
床には書類が散乱
このままでは肺炎になってしまう、と危機感を覚えたので雑巾をしぼって拭き掃除。
始めだすと止まらない性格故に、窓・本棚&クローゼットの上・ベットをひっくり返してその下まで拭き掃除。
使っていた教養の問題集もまとめてしまっておき(来年また使うことになりませんように…)、本棚の整理。
買って読んで適当に差しておいた本を適当に整理し、結局入りきらないので当分は読みそうも無い本を
まとめて押入れへ。
そしてその後とどめに掃除機。…あれ、順番が逆?
とりあえず久々に生活してる気になれたのでよし。
ネットをうろうろしててこの人の写真を見つけたんだけど…
こんな風にもっと人生は鮮やかであって欲しい、と思ってしまった。
いや、本当は鮮やかなんだろうケド今は曇天。
早く晴れますように。